MESSAGE

皆さんは精神科や精神医学という言葉にどんなイメージをお持ちでしょうか?目覚ましい発展が続く脳科学の中で最後に残されたフロンティアとして大きな期待を抱いている方もいるでしょう。一方で、精神科に、文化、社会、哲学、心理学など、内科や外科などの臨床医学の他の分野とは一線を画した文系の学問の香りを感じている方もいるでしょう。

精神医学の現場では、一つの視点だけでは不十分で、それぞれの患者さんの悩みに応じて、多様な視点を柔軟に使い分けることが必要です。医学の中でも特に、多様な人材が求められている分野といえます。
精神科は小児から高齢者まであらゆる人が対象です。初期研修を終えたばかりの若い方、他職種や他診療科経験のある方、育児や介護の経験のある方、人生のどんな経験でも仕事に活きます。スピーディーな最前線の診療現場で腕を磨きたい方、一人一人の患者さんにゆっくり向き合いたい方、最先端の研究に携わりたい方、留学に興味のある方、開業を考えている方、ワークライフバランスを考えたい方、社会問題に取り組みたい方など、皆さん、歓迎です。

教授 村井俊哉

医師のストーリー

わかる・わからない、を考える
「精神医学の哲学」の面白さ

村井俊哉先生の記事が、
医療情報サイト・メディカルノートに掲載されています。
ぜひ、ご一読ください。

HISTORY

京都大学精神医学教室は、京都帝国大学が明治30年、医科大学が明治32年に設置された数年後、明治36(1903)年に創設された、すでに百余年の歴史のある教室です。初代今村新吉教授は、4年余りの欧州留学から帰国して教授に就任し、日本の精神病理学の先駆者となりました。続く第2代三浦百重教授(在任昭和10-29年)、第3代村上仁教授(在任昭和30-48年)は、今村の学風を継承しながら、精神医学研究全般に力を注ぎ、両教授とも多くの精神医学の指導者を輩出しました。その中から、神経心理学領域の大橋博司が第4代教授(在任昭和48-60年)となり、同領域を発展させ、今日にまで継承されています。昭和40年代、日本の精神医療界は大きな変化の時期にあり、当教室でも若手医師らが中心になって、さまざまな社会的アピールを行いました。この時期、第5代教授となった木村敏(在任昭和61年-平成6年)は、ドイツ留学を基礎に、京都精神病理学を継承しながらも、精神医学の枠を超えて人間学一般や多様な専門分野に広がる学問を展開しました。平成2年には、京都大学が大学院大学に改組され、当教室も平成6年には大学院生を迎えることになりました。第6代三好功峰教授(在任平成7-11年)が就任したのはその翌年であり、短い期間ながらも多くの著書、教育、臨床、研究活動の活性化に尽力しました。2年半の教授不在の後、第7代林拓二教授(在任平成13-21年)が就任し、同門である満田久敏大阪医大教授の非定型精神病研究の流れを発展させました。そして、平成21年10月に村井俊哉が第8代の教授に就任し、これら京大精神科の伝統を継承しながら、臨床に基づく学問研究の展開を目指したいと考えています。

STAFF

教授村井 俊哉
准教授藤原 広臨
講師諏訪 太朗、久保田 学
病院講師吉原 雄二郎、磯部 昌憲
助教上月 遥、稲葉 啓通、川島 啓嗣、植野 仙経、久良木 悠介
特定病院助教戸瀨 景茉
デイ・ケア診療部
病院講師
鶴身 孝介
キャリア支援診療医柴田 真美
医員北林 亮太、作田 知之、中村 理乃、森口 勲、森本 健太郎、藤田 芳久、髙橋 令子、可児 直都、小林 和貴
特定研究員紀戸 恵介
研究員(非常勤)山内 浩、野田 智美、YAO LICHANG、Zhang Zhilin、DAI QI、蝦名 昂大
大学院生砂田 桃、安藝 森央、波多腰 桃子、山田 晶子
森本 佳奈、高橋 賢人、桂木 賢太郎
赤堀 紗季、菅野 裕之、高尾 長良、村上 慎吾
稲垣 貴彦、六田 泰央
石塚 美樹、Michael Cantona Spantios、Li Yinan、TANG HENG、YANG YICHEN
石川 柚木、谷口 萌々花、庄司 りん、HALWA ZAKIA
研究生濱本 純華、HU QIHUA
客員研究員川田 良作、谷垣 健二、竹内 秀暁、三木 寛隆、水田 弘人、野間 俊一、亀井 士郎、藤本 岳、堀 朝樹、村上 晶郎、森 康生、村尾 託朗、渡辺 範雄、勢島 奏子、宮城 崇史、山崎 真平、横本 竜徳、加藤 賢嗣、小林 祐子、立花 直子、柴田 真美、廣瀬 公人、宮田 淳、大沢 恭子、五十嵐 裕幸、上床 輝久、孫 樹洛、河島 孝彦、鄭 志誠、山田 純栄、川上 澄香、森 泰祐、大塚 貞男